「Silver DBAに合格したので、次はGold DBAに挑戦したい」と思ったとき、参考書選びの段階で手が止まった方も多いはずです。
筆者はこれまで本ブログでORACLE MASTER Bronze DBA・Silver DBAのおすすめ参考書記事をそれぞれ書いてきました。しかしGold DBAだけは市販教材の選択肢が極端に少なく、しかも2019年版と26ai版という2つの試験体系が併存している過渡期にあるため、「今、何を買えばいいのか」がそもそも分かりにくくなっています。
なお、この記事は合格体験記ではありません。参照した一次情報は翔泳社・技術評論社の書籍ページとOracle公式(試験ページ・26aiポータル・Oracle University)で、そこから確認できた事実をもとに参考書選びに絞って整理したものです。
この記事では、現時点でGold DBA対策に使える参考書・問題集を整理したうえで、2019年版と26ai版の違い、唯一の教科書を使った学習ロードマップ、合格後の評価やキャリアの選択肢までをお伝えさせていただきます。
この記事はこんな方におすすめです!
- Silver DBAに合格し、次はGold DBAに挑戦しようと考えている方
- Gold DBAの参考書をどれから手に取ればいいか迷っている方
- 2019年版と26ai版、どちらの教材で対策すべきか整理したい方
結論:今どの参考書を選べばいいか
詳細は後ほど説明しますが、結論から先にお伝えします。2026年9月時点で、Gold DBAに対応する市販の参考書は以下の1冊のみです。
- 「オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ」(翔泳社)が唯一の対応参考書
- 対応するのは2019年版試験(1Z0-083-JPN)のみ。26ai版試験(1Z0-183-JPN)向けの専用参考書はまだ無い
- Silver DBAの版と受験するGoldの版の対応関係は、公式の前提資格一覧とCertViewで必ず確認する。そのうえで教材の有無・実務で使うDBのバージョン・認定の新しさのバランスで選ぶ
なお、受験料は改定されることがあるため、最新の金額はOracle公式の試験ページ(2019年版/26ai版)でご確認ください。
Gold DBAの前提資格はSilver DBAですが、実はSilver DBAの版によって受験できるGold DBAの版が自動的に決まるわけではありません。26ai版Gold DBA(1Z0-183-JPN)は、現行のSilver DBA 26ai(1Z0-182-JPN)に加えて、旧世代のSilver DBA 2019・12cの保有者も受験できると案内されています(本記事では公式ページの記載を直接確認できていないため、必ずCertViewと公式試験ページでご確認ください)。前提資格の詳細や対応関係は、必ずOracle公式の試験ページとCertViewでご確認ください。したがって、どちらの参考書・教材を選ぶかは「①その版の教材があるか」「②実務で使っているOracle Databaseのバージョン」「③認定としての新しさ」のバランスで決める必要があります。
読者の悩み:Goldだけ参考書選びに迷う理由
本ブログにはこれまで、Bronze DBA・Silver DBAそれぞれのおすすめ参考書記事がありました。しかしGold DBAだけは、この記事を書くまで参考書記事が存在していませんでした。
理由は単純で、Gold DBAは市販書の選択肢がBronze・Silver以下より極端に少ないからです。BronzeやSilverには複数の対策本や問題集サイトがありますが、Gold DBAで実際に刊行されている教科書は前述の1冊のみで、比較検討する余地自体がありません。
さらに話をややこしくしているのが、2019年版と26ai版という2つの試験体系が同時に存在しているという状況です。26aiはBronze DBAの教科書がすでに刊行されている一方で、Gold DBAの26ai版教科書はまだ刊行されていません。「新しい方の試験を受けたいのに、対応する教材が無い」というのが、Gold DBAで参考書選びに迷う最大の理由です。
▼ORACLE MASTER Silver DBA 2019のおすすめ参考書と問題集はこちら▼
ORACLE MASTER Gold DBAの概要と現在のバージョン
ORACLE MASTER Gold DBAは、Silver DBAの上位に位置づけられる資格です。Platinumの一段階下にあたり、データベースの設計・構築・運用に関するより高度な知識・技術が問われる試験として案内されています。受験にあたっては、Silver DBAへの合格が前提条件となっており、Bronze DBAの合格は前提として求められていません。
2026年9月時点で、Gold DBAには次の2つのバージョンが併存しています。なお、現行の試験体系におけるSilverの最新版はORACLE MASTER Silver DBA Oracle AI Database 26ai(1Z0-182-JPN)です。Silver DBA 26aiの保有者は26ai版Goldへ進むのが自然な流れですが、後述のとおり26ai版にはまだ専用の教科書がありません。
2019年版と26ai版、何が違うか
| 項目 | 2019年版 | 26ai版 |
|---|---|---|
| 試験番号 | 1Z0-083-JPN | 1Z0-183-JPN |
| 認定名 | ORACLE MASTER Gold DBA 2019 | ORACLE MASTER Gold DBA Oracle AI Database 26ai |
| 前提資格 | 10g以降のSilver資格(ORACLE MASTER Silver SQL 2019を除く)。Silver DBA 26aiの保有者も前提要件として有効であることが、Oracle公式のFAQで案内されています。 | ORACLE MASTER Silver DBA Oracle AI Database 26ai(1Z0-182-JPN)。Silver DBA 2019・Silver 12cからの移行も可(確認できた範囲。詳細はOracle公式の試験ページでご確認ください) |
| 対応する市販教科書 | あり(翔泳社より刊行済み) | まだ無い(2026年9月時点) |
26ai版はOracle公式の試験案内ページによると2026年4月から申し込み・受験が始まった新しい体系です。Bronze DBAの26ai版教科書はすでに刊行されていますが、この記事の執筆時点でGold DBAの26ai版に対応する市販教科書は確認できていません。
刊行時期についても公式な発表を確認できていないため、ここでは「まだ無い」という事実のみをお伝えし、時期の推測は書きません。今後刊行された場合は、この記事を更新してお知らせします。
迷ったら「今すぐ教科書で学びたいか」を基準に選ぶのがおすすめです!
前提資格の対応関係は必ずOracle公式の試験ページとCertViewで確認したうえで、どちらの版を選ぶか迷ったときの判断軸を整理すると、次の3点になります。
- ①その版に対応する市販の教科書があるか:現時点では2019年版に分があります。教科書がある分、学習を進めやすいのは2019年版です。
- ②実務で使っているOracle Databaseのバージョン:業務で扱っている環境のバージョンに近い方を選ぶと、学んだ内容をそのまま実務に活かしやすくなります。
- ③認定としての新しさ:現行の試験体系である26ai版を重視するなら26ai版を選ぶ、という考え方になります。
教科書がまだ無い26ai版を選ぶ場合の代替学習ルートは、後述の「学習ロードマップ」で説明します。
前提資格(Silver)のバージョン確認方法
自分が持っているSilver DBAがどちらの版なのか分からなくなった場合は、Oracle認定資格の管理システムであるCertViewにログインし、保有している認定の一覧を確認しましょう。ここに表示される認定名で、自分のSilver DBAが2019年版・旧バージョン(12c/11g)・26ai版のいずれなのかを判断できます。画面の項目名は更新されることがあるため、具体的な操作手順は公式サイトの案内、またはログイン方法をまとめた以下の記事でご確認ください。
▼Oracle CertViewの使い方|合格発表・認定証の確認方法はこちら▼
難易度・勉強時間の目安
Gold DBAの勉強時間は、実務でOracle Databaseに触れているかどうかで大きく変わります。同じ「Silver DBA合格者」でも、日常的にデータベース運用に関わっている方と、資格の勉強だけで知識を得てきた方とでは、必要な学習量に差が出ます。そのため、この記事では具体的な時間数を断定せず、あくまで目安として捉えてください。
難易度や勉強時間についてより詳しく知りたい方は、Silver合格者の次の一手という切り口でGold DBAの難易度を掘り下げた以下の記事をご覧ください。この記事では教材選びに絞って説明を進めます。
▼オラクルマスターゴールドの難易度|Silver合格者の次の一手はこちら▼
学習ロードマップ
ここからは、現状唯一の教科書をどう使い倒すか、そして26ai版を受ける場合に教科書が無い状態でどう学習を進めるかを、ステップごとに具体的に説明します。まず全体像を一覧にすると、以下のとおりです。
| ステップ | やること | 使う教材 | 完了の目安 |
|---|---|---|---|
| ステップ1 | 教科書の通読と章末問題 | オラクルマスター教科書 Gold DBA | 章末問題の正答率が安定する |
| ステップ2 | Web模擬試験を本番同様に解く | 教科書付属の模擬試験 | 合格ラインを安定して超える |
| ステップ3(26ai版のみ) | 公式ポータルで試験範囲を確認しつつ、Oracle Universityの学習コースやUdemyの新規講座の有無を定期チェック | 2019年版教科書+公式情報・Oracle University学習コース(Udemyは日本語講座が出たら追加) | 公式の試験範囲(出題トピック一覧)を印刷し、各トピックを説明できるか自己採点できる状態 |
| ステップ4 | 実機・クラウドでのハンズオン | 検証環境 | 主要な操作を自分の手で再現できる |
なお、教科書ではありませんが、Gold DBAの試験範囲と重なるパフォーマンスチューニングやトラブルシューティングの考え方を補強したい場合は、「Oracleの現場を効率化する100の技」(技術評論社、2015年刊。対象はOracle Database 11g R2/12c R1)も参考になります。バージョンは古いものの、パフォーマンス管理・トラブルシューティングの考え方を補強する副読本として位置づけてください。
教科書の使い方(通読〜章末問題)
「オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ」は、944ページ(A5判)のボリュームがある教科書で、章ごとに合計約280問の練習問題が用意されています。いきなり隅から隅まで完璧に理解しようとすると挫折しやすいため、まずは各章を通読して全体像をつかみ、章末の練習問題を解いて理解が浅い箇所を洗い出す、という順番で進めるのがおすすめです。
分からなかった箇所だけ本文に戻って読み直す、というサイクルを章単位で回していきましょう。
模擬試験での仕上げ
この教科書には、Webアプリ形式で解ける模擬試験が1回分(85問)付属しています。章末問題で知識の抜けを一通り潰したら、最後にこの模擬試験を本番同様の時間配分で解いてみましょう。スマートフォンやタブレットからも解ける形式なので、通勤時間などの隙間時間にも取り組みやすい仕様です。模擬試験で間違えた分野は、教科書の該当章に戻って復習してください。
26ai版を受ける場合の代替学習
26ai版を受ける場合は、専用の教科書がまだ無いため、次のような形で代替する必要があります。
- 2019年版の教科書で、Oracle Databaseの管理・運用に関する基礎的な考え方を学ぶ(バージョンが変わっても土台となる知識は重なる部分が多いためです)
- Oracle公式のORACLE MASTER 26aiポータルで、最新の試験範囲や移行に関する案内を確認する
- Oracle Universityが提供するORACLE MASTER Gold Learning Subscription(日本向け)を利用する。確認できた範囲では収録されている学習パスは2019年版のGold DBA向け内容で、26ai版への対応状況・提供内容・費用は公式サイトでご確認ください
- Udemyなどの問題演習サービスで26ai版・1Z0-183対応の講座が増えてきていないか、受験前に定期的にチェックする
なお、この記事の執筆時点でUdemyを確認したところ、1Z0-183を扱う講座自体は存在するものの、日本語のORACLE MASTER向け問題集としては確認できませんでした。26ai版を選ぶ場合は、教材が後から追いついてくることを前提に、まずは公式情報・Oracle Universityの学習コース・2019年版教科書で基礎を固めるのが現実的だと思います。
ハンズオンで定着させる
Gold DBAは座学だけでなく、実際にコマンドを打って動作を確認することで理解が定着しやすい分野です。可能であれば、自宅や検証環境でOracle Databaseを実際に構築し、教科書に出てくるバックアップ・リカバリやパフォーマンス関連の操作を自分の手で試してみることをおすすめします。実務でOracle Databaseに触れる機会がない方ほど、このステップを飛ばさないようにしてください。
検証環境がすぐに用意できない方は、まず章末問題と模擬試験の周回を優先すれば大丈夫です!
学習の進め方はSilver DBAのときと基本的には同じ考え方が使えます。Silver DBA合格時の勉強方法を振り返りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
▼ORACLE MASTER Silver DBA 2019の勉強方法はこちら▼
学習の目処が立って、いよいよ試験を予約する段階になったら、申し込み手順を確認しておきましょう。以下の記事はJavaだけでなく、ORACLE MASTER(Gold DBAを含む)をPearson VUEで予約する手順もまとめています(選ぶ試験名が違うだけで、申し込みの流れ自体は共通です)。
▼Java Silver・Bronze・Goldの申し込み手順(ORACLE MASTERも同手順)はこちら▼
合格後の評価とキャリアの選択肢
Gold DBAの試験範囲と重なる実務領域
Gold DBAは、データベースの設計・構築・運用を一通り担当できる知識水準を示す資格として、求人情報などでも要件の一つに挙がることがあります。ただし、資格単体で評価が決まるというより、実務経験と組み合わさることで評価されやすくなる傾向があると捉えておくのが実態に近いと思います。中でも、次の領域はGold DBAの試験範囲に含まれており、実務でも担当する機会の多いところです。
- バックアップ・リカバリ設計
- パフォーマンスチューニング
- マルチテナント環境の運用
資格だけを取って終わりにせず、こうした領域に関わる機会を日々の実務の中で積極的に取りにいくことで、資格の価値がより活きてくるはずです。
スキルアップ・転職を検討するなら
Silver DBAからGold DBAへとステップアップしたタイミングは、これまでの実務経験と資格を合わせて、市場価値を客観的に見直すいい機会でもあります。特に「今の会社でOracle Databaseのスキルが正当に評価されているか分からない」と感じている方は、IT・Web業界に特化した転職エージェントに一度相談してみるのも一つの手だと思います。専門性のあるエージェントであれば、Gold DBAのようなベンダー資格(Oracleなどの製品提供元が認定する資格)がどの程度の評価につながるか、実際の求人情報をもとに具体的なフィードバックをもらえます。
筆者自身も利用したことのあるGeeklyは、IT・Web・ゲーム業界に特化したエージェントで、公式サイトの取扱職種にはインフラエンジニア・データベースエンジニアも含まれています。筆者が利用した際は、こうした専門職種の求人にも一定の理解がある印象でした。合格後にキャリアの選択肢を広げたいと考えている方は、一度話を聞いてみることをおすすめします。
▼Geeklyを実際に使った感想|資格を活かした転職に強いIT特化エージェントはこちら▼
まとめ
この記事では、ORACLE MASTER Gold DBAのおすすめ参考書・問題集について解説してきました。2026年9月時点で選べる教材は、2019年版であれば「オラクルマスター教科書 Gold DBA Oracle Database AdministrationⅡ」の1冊のみで、26ai版にはまだ専用教材が無いというのが現状です。
Silver DBAの版と受験できるGold DBAの版の対応関係は、公式の前提資格一覧とCertViewで必ず確認してください。そのうえで版を選ぶ基準は、教材の有無・実務で使うDBのバージョン・認定の新しさのどれを優先するかになります。
Gold DBAはBronze・Silverと比べて教材の選択肢こそ少ないものの、だからこそ唯一の教科書を丁寧に使い込むことが合格への近道になります。章末問題と模擬試験を繰り返し解き、可能であればハンズオンでの検証も取り入れながら、着実に合格を目指していきましょう。
Bronze DBAから振り返って学び直したい方や、これからBronzeを受ける後輩・同僚に教材を紹介したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▼ORACLE MASTER Bronze DBA Oracle AI Database 26aiのおすすめ参考書と問題集はこちら▼
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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