「オラクルマスター Silver DBA(1Z0-182-JPN)を受けるなら、まず過去問を解いて今の実力を確かめたい」——そう思って探しても、公式の過去問集にはたどり着けません。本記事では、Oracle公式の出題範囲に沿って独自に作成した練習問題20問を、解説つきでお伝えします。
なお、オラクルマスターのSilverには、データベース管理者向けのSilver DBA(1Z0-182-JPN)と、SQLを使う開発者向けのSilver SQL(1Z0-171-JPN)の2種類があります。この記事はSilver DBA 26ai向けです。
筆者はオラクルマスターのBronze DBA・Silver DBAを、26ai版が始まる前の版(Silver DBAは2019版)で取得しています。26ai版は出題範囲が変わっているため、この記事の20問は筆者の受験経験に頼らず、すべて26ai版の出題範囲に合わせて新たに作ったオリジナル問題です。Silver DBA 26aiの出題範囲13分野すべてから出題しています。正解の根拠はOracle AI Database 26aiの公式マニュアル(日本語版)で1問ずつ確認し、各問の解説に根拠のページへのリンクを付けました。
当ブログでは同じ形式の練習問題を、オラクルマスターBronze DBAやJavaプログラマ資格(Bronze・Silver・Gold)でも公開しており、本記事はそのSilver DBA版です。先に問題20問をまとめて出し、そのあとに解答と解説を置いています。まずは解説を見ずに、時間を計って解いてみてください。
この記事はこんな方におすすめです!
- 参考書やマニュアルは読んだが、本番形式の問題で理解度を試せていない方
- マルチテナント前提になった26ai版の出題範囲に、どこまで対応できているか確かめたい方
- 13分野のうち、自分がどの分野で失点しやすいかを受験前に把握しておきたい方
結論|Silver DBAの過去問代わりになる練習問題20問
先にお伝えしておくと、Oracleは試験の出題内容を公式に公開・配布していません。本記事の20問は「過去問」そのものではなく、Oracleが公表している出題範囲に沿って当ブログが独自に作成した問題です。
この20問を解いて解説を読むことで、①13分野のうち学習が足りない分野を自分で特定できる、②正解だけでなく誤答の選択肢がなぜ違うかまで確認できる、という2つを受験前に済ませられます。
読者の悩み:Silver DBAの過去問が見つからない
Silver DBAの学習を進めていると、次のような不安にぶつかる方が多いのではないでしょうか。
- 参考書は読み終えたが、本番形式の問題を解いていないので理解度に自信が持てない
- 26ai版になって出題範囲が変わったと聞き、手持ちの教材で足りるのか分からない
- インスタンス管理・ネットワーク・ユーザー管理・記憶域・PDB・監査など範囲が広く、どこが弱点か分からない
「過去問を解いて感覚をつかみたい」という気持ちは自然ですが、次の章で説明する理由により、オラクルマスターには公式の過去問集そのものが存在しません。
そもそもオラクルマスターに過去問は存在しない
結論から言うと、オラクルマスターには公式が配布・公開している「過去問集」は存在しません。ネット上で「過去問」と称して出回っている問題を見かけても、それはOracleの公式資料ではない点に注意が必要です。
出題内容を公開できない理由(候補者契約)
Oracle認定資格の受験者は、受験時に「候補者契約(Candidate Agreement)」に同意します。Oracle Certification Program Candidate AgreementおよびOracle Certification Program Guidelinesには、試験の出題内容を第三者に開示・共有することの禁止と、違反した場合に認定の取消し等の対象となる旨が記載されています。
つまり、受験者が実際の出題内容を記録して公開する行為自体が契約違反にあたります。そのため本記事の20問も、実際の出題内容を再現したものではなく、公式の出題範囲とマニュアルをもとに当ブログが独自に作成した練習問題です。
Silver DBA 26ai(1Z0-182-JPN)試験の概要
練習問題を解く前に、試験の概要を確認しておきましょう。以下はOracle公式サイトで確認できる情報のみをまとめたものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験番号 | 1Z0-182-JPN |
| 試験名 | Oracle AI Database 26ai Administration Associate |
| 取得できる資格 | ORACLE MASTER Silver DBA Oracle AI Database 26ai |
| 前提資格 | なし(Bronze DBAに合格していなくても受験できます) |
| 出題形式 | 選択問題 |
| 試験時間 | 120分 |
| 出題数 | 60問 |
| 合格ライン | 65% |
| 受験料 | 変動するため公式サイトでご確認ください |
26ai版は、マルチテナント環境(CDB・PDB)を前提とした出題で、DBAの分野に絞られています。SELECT文などSQLそのものを問う分野は、Silver SQLとして別の試験に分かれました。Silver DBA 26aiは、上位資格であるGold DBA 26aiの前提資格にもなっています。最新の情報はOracle公式サイトの試験ページとORACLE MASTER 26aiの紹介ページでご確認ください。
▼Silver DBA(2019版)の勉強方法・勉強時間の目安はこちら▼
ORACLE MASTER Silver DBA 2019の勉強方法と勉強時間の目安
Silver DBA 26ai 練習問題20問(本番形式)
出題範囲と本記事の問題の対応表
Silver DBA 26aiの出題範囲は13の分野に分かれています。本記事の20問は、13分野すべてから1〜3問ずつ出題しました。
| 分野 | 該当する問題番号 |
|---|---|
| Oracle Databaseアーキテクチャ | 問1・2 |
| Oracle提供のデータベース・ツール | 問3 |
| インスタンスの管理 | 問4〜6 |
| Oracle Net Servicesの構成 | 問7・8 |
| ユーザー・ロール・権限の管理 | 問9・10 |
| 表領域とデータファイルの管理 | 問11 |
| 記憶域の管理 | 問12・13 |
| UNDOの管理 | 問14 |
| データの移動 | 問15 |
| PDBの作成と管理 | 問16・17 |
| データベース監査 | 問18 |
| 自動メンテナンス | 問19 |
| パフォーマンス管理 | 問20 |
本番は60問・120分なので、1問あたり2分が目安です。20問なら40分ほど時間を確保して、まとめて解いてみてください。問題文と選択肢は、すべて4択に統一しています。
▼20問を解き終えたら、解答と解説はこちら▼
問題1〜10
分野:Oracle Databaseアーキテクチャ
問1. Oracle AI Databaseのメモリー構造のうち、プログラム・グローバル領域(PGA)の説明として正しいものはどれですか。
- SGAの中に確保され、すべてのサーバー・プロセスとバックグラウンド・プロセスが共有するメモリー領域である
- サーバー・プロセスやバックグラウンド・プロセスごとに割り当てられる、他のプロセスと共有しないメモリー領域である
- データベース・バッファ・キャッシュや共有SQL領域を含むメモリー領域である
- インスタンスの停止後もデータファイル上に残り、次回起動時に読み込まれる領域である
問2. 論理記憶域構造を、小さい単位から大きい単位の順に並べたものはどれですか。
- セグメント → エクステント → データ・ブロック → 表領域
- エクステント → データ・ブロック → セグメント → 表領域
- データ・ブロック → セグメント → エクステント → 表領域
- データ・ブロック → エクステント → セグメント → 表領域
分野:Oracle提供のデータベース・ツール
問3. CDB(コンテナ・データベース)を作成するときにOracleが推奨している方法で、作成後もローカルPDBのクローニングやPDBの接続・切断に使えるツールはどれですか。
- Database Configuration Assistant(DBCA)
- Oracle Data Pump
- リスナー制御ユーティリティ(lsnrctl)
- SQL*Loader
分野:インスタンスの管理
問4. 自動診断リポジトリ(ADR)の格納場所を指定する初期化パラメータはどれですか。
- BACKGROUND_DUMP_DEST
- USER_DUMP_DEST
- DIAGNOSTIC_DEST
- CONTROL_FILES
問5. 新しいトランザクションの開始は受け付けず、実行中のトランザクションがすべて完了するのを待ってからデータベースを停止したいと考えています。適切な停止モードはどれですか。
- SHUTDOWN NORMAL
- SHUTDOWN ABORT
- SHUTDOWN IMMEDIATE
- SHUTDOWN TRANSACTIONAL
問6. データのインポート作業のため、一般ユーザーを接続させずにデータベースを起動・オープンしたいと考えています。制限モードで起動したときに接続できるユーザーと、制限を解除する方法の組み合わせとして正しいものはどれですか。
- SYSユーザーだけが接続できる/インスタンスを再起動しない限り解除できない
- CREATE SESSIONとRESTRICTED SESSIONの両方のシステム権限を持つユーザーが接続できる/ALTER SYSTEM DISABLE RESTRICTED SESSIONを実行する
- CREATE SESSION権限を持つすべてのユーザーが接続できる/ALTER DATABASE OPEN READ WRITEを実行する
- リスナー経由のリモート接続だけが許可される/リスナーを再起動する
分野:Oracle Net Servicesの構成
問7. ホスト名 dbhost、ポート 1521、サービス名 salespdb のデータベースに、簡易接続(Easy Connect)ネーミングでSQL*Plusから接続します。接続識別子の書き方として正しいものはどれですか。
- dbhost/salespdb:1521
- salespdb@dbhost:1521
- dbhost:1521/salespdb
- dbhost:salespdb/1521
問8. データベース・インスタンスが提供するサービスの情報を、Oracle Netリスナーに動的に登録するバックグラウンド・プロセスはどれですか。
- LREG(リスナー登録プロセス)
- DBW(データベース・ライター・プロセス)
- LGWR(ログ・ライター・プロセス)
- CKPT(チェックポイント・プロセス)
分野:ユーザー・ロール・権限の管理
問9. マルチテナント環境でCDB共通ユーザーを作成する方法として正しいものはどれですか。
- CDBルートに接続し、C##で始まるユーザー名でCREATE USER … CONTAINER=ALLを実行する
- 作成したいPDBに接続し、CREATE USER文で名前を自由に付けて作成する
- CDBルートに接続し、C##で始まらないユーザー名でCREATE USER … CONTAINER=CURRENTを実行する
- どのコンテナからでも、C##で始まる名前を付ければ自動的に共通ユーザーになる
問10. ユーザーXは、ADMINオプション付きでCREATE TABLEシステム権限を付与されており、この権限をユーザーYに付与しました。その後、管理者がユーザーXからCREATE TABLE権限を取り消しました。ユーザーYの権限はどうなりますか。
- ユーザーYのCREATE TABLE権限も連鎖的に取り消される
- ユーザーYのCREATE TABLE権限は残るが、ユーザーYが作成した表は削除される
- ユーザーYのCREATE TABLE権限は取り消されず、そのまま残る
- ユーザーYが権限を持っているため、ユーザーXからの取消しはエラーになる
問題11〜20
分野:表領域とデータファイルの管理
問11. bigfile表領域の説明として正しいものはどれですか。
- UNDO表領域と一時表領域をbigfile表領域として作成することはできない
- 小さなデータファイルを多数まとめて1つの表領域として扱う形式である
- ディクショナリ管理表領域でのみ作成できる
- 単一の非常に大きなデータファイルを持つことができる表領域である
分野:記憶域の管理
問12. 大量データのロード中に表領域の空きが不足しても、文をエラーで終わらせずに一時停止させ、DBAが領域を追加したあとに処理を続行させたいと考えています。セッションで事前に実行しておく文として正しいものはどれですか。
- ALTER TABLE … ENABLE ROW MOVEMENT
- ALTER SESSION ENABLE RESUMABLE TIMEOUT 3600
- ALTER TABLE … SHRINK SPACE
- ALTER SESSION SET TEMP_UNDO_ENABLED = TRUE
問13. 表のセグメントをオンラインで縮小(ALTER TABLE … SHRINK SPACE)する前提条件として正しいものはどれですか。
- 表を読取り専用にしてから実行する
- 表をディクショナリ管理表領域へ移動してから実行する
- ALTER TABLE … ENABLE ROW MOVEMENTで行の移動を許可しておき、表が自動セグメント領域管理(ASSM)のローカル管理表領域にある
- 縮小で移動する行の分だけ、表領域に空き領域を追加で確保しておく
分野:UNDOの管理
問14. 初期化パラメータTEMP_UNDO_ENABLEDをTRUEに設定したとき、一時表に対するUNDOレコードの扱いとして正しいものはどれですか。
- 一時表領域に格納され、REDOログには記録されない
- UNDO表領域に格納され、REDOログにも記録される
- SYSTEM表領域に格納され、REDOログにも記録される
- UNDOレコードは生成されなくなり、一時表の変更はロールバックできなくなる
分野:データの移動
問15. 外部表に関する説明として正しいものはどれですか。
- ORACLE_LOADERアクセス・ドライバは、内部表のデータを外部表へアンロードすることもできる
- ORACLE_DATAPUMPアクセス・ドライバはロードとアンロードの両方ができ、アンロードはCREATE TABLE AS SELECT文で外部表を作成する際に行う
- 外部表のデータ・ファイルはクライアントPCに置くことができ、ディレクトリ・オブジェクトは不要である
- 外部表はCREATE EXTERNAL TABLE文で作成する
分野:PDBの作成と管理
問16. PDBシード(PDB$SEED)の説明として正しいものはどれですか。
- 不要になったらDROP PLUGGABLE DATABASEで削除し、作り直すことができる
- 業務データを格納するための最初のPDBで、自由に表を作成して利用できる
- 1つのCDBに必要な数だけ作成でき、用途ごとに使い分ける
- 各CDBに1つずつあるPDB作成用のテンプレートで、変更することも削除することもできない
問17. CDBを再起動したあとも、PDB「salespdb」が再起動前と同じ読取り/書込みモードでオープンされるようにしたいと考えています。適切な操作はどれですか。
- ALTER PLUGGABLE DATABASE salespdb CLOSE IMMEDIATE を実行しておく
- CDBをSHUTDOWN ABORTで停止してから起動する
- ALTER PLUGGABLE DATABASE salespdb DISCARD STATE を実行する
- salespdbを読取り/書込みモードでオープンした状態で、ALTER PLUGGABLE DATABASE salespdb SAVE STATE を実行する
分野:データベース監査
問18. 給与表のSALARY列の値が一定額を超える行が参照されたときだけ監査したいと考えています。この監査ポリシーを作成する方法と、監査レコードの確認先の組み合わせとして正しいものはどれですか。
- DBMS_RESUMABLEパッケージで監視し、DBA_RESUMABLEビューで確認する
- DBMS_STATS.GATHER_TABLE_STATSで統計を収集し、DBA_TAB_STATISTICSビューで確認する
- DBMS_FGA.ADD_POLICYでファイングレイン監査ポリシーを作成し、UNIFIED_AUDIT_TRAILビューで確認する
- ALTER SYSTEM SET TEMP_UNDO_ENABLED=TRUEを設定し、V$UNDOSTATビューで確認する
分野:自動メンテナンス
問19. メンテナンス・ウィンドウで実行される、事前定義済みの自動化メンテナンス・タスクに含まれないものはどれですか。
- Recovery Manager(RMAN)によるデータベースの自動バックアップ
- 自動セグメント・アドバイザ
- 自動SQLチューニング・アドバイザ
- 自動オプティマイザ統計収集
分野:パフォーマンス管理
問20. 自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のスナップショットが作成されるたびに、そのデータを分析してパフォーマンスの問題を見つける機能はどれですか。
- 自動セグメント・アドバイザ
- 自動データベース診断モニター(ADDM)
- ファイングレイン監査(FGA)
- リスナー登録プロセス(LREG)
解答と解説(全20問)
まずは正解の一覧です。答え合わせをしたら、下の分野別の表に正答数を書き出してみてください。次の章「正答数別・次にやること」とあわせて、13分野のうちどこから復習すべきかがひと目で分かります。
| 問題 | 正解 | 分野 |
|---|---|---|
| 問1 | B | Oracle Databaseアーキテクチャ |
| 問2 | D | Oracle Databaseアーキテクチャ |
| 問3 | A | Oracle提供のデータベース・ツール |
| 問4 | C | インスタンスの管理 |
| 問5 | D | インスタンスの管理 |
| 問6 | B | インスタンスの管理 |
| 問7 | C | Oracle Net Servicesの構成 |
| 問8 | A | Oracle Net Servicesの構成 |
| 問9 | A | ユーザー・ロール・権限の管理 |
| 問10 | C | ユーザー・ロール・権限の管理 |
| 問11 | D | 表領域とデータファイルの管理 |
| 問12 | B | 記憶域の管理 |
| 問13 | C | 記憶域の管理 |
| 問14 | A | UNDOの管理 |
| 問15 | B | データの移動 |
| 問16 | D | PDBの作成と管理 |
| 問17 | D | PDBの作成と管理 |
| 問18 | C | データベース監査 |
| 問19 | A | 自動メンテナンス |
| 問20 | B | パフォーマンス管理 |
| 分野 | 対応する問題番号 | 正答数(自己採点) |
|---|---|---|
| Oracle Databaseアーキテクチャ | 問1・2 | /2問 |
| Oracle提供のデータベース・ツール | 問3 | /1問 |
| インスタンスの管理 | 問4〜6 | /3問 |
| Oracle Net Servicesの構成 | 問7・8 | /2問 |
| ユーザー・ロール・権限の管理 | 問9・10 | /2問 |
| 表領域とデータファイルの管理 | 問11 | /1問 |
| 記憶域の管理 | 問12・13 | /2問 |
| UNDOの管理 | 問14 | /1問 |
| データの移動 | 問15 | /1問 |
| PDBの作成と管理 | 問16・17 | /2問 |
| データベース監査 | 問18 | /1問 |
| 自動メンテナンス | 問19 | /1問 |
| パフォーマンス管理 | 問20 | /1問 |
問題1〜10の解説
問1の正解:B(サーバー・プロセスやバックグラウンド・プロセスごとに割り当てられる、他のプロセスと共有しないメモリー領域である) 問1を見る
PGAはOracleプロセスごとの非共有メモリーで、プロセスの起動時に作成されます。プロセス固有なので、SGAの中に割り当てられることはありません。A(SGAの中に確保され全プロセスが共有)とC(データベース・バッファ・キャッシュや共有SQL領域)は、どちらも全プロセスが共有するSGAの説明です。Dのようにデータファイル上に残るものは、メモリー構造ではありません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問2の正解:D(データ・ブロック → エクステント → セグメント → 表領域) 問2を見る
データ・ブロックはデータベースI/Oの最小単位です。論理的に連続したデータ・ブロックのまとまりがエクステント、1つのオブジェクト(表や索引など)のデータを格納するエクステントの集まりがセグメントで、セグメントは表領域の中に作られます。B・C・Aはいずれも途中の順序が入れ替わっています。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問3の正解:A(Database Configuration Assistant(DBCA)) 問3を見る
DBCAは作成作業のほとんどが自動化されており、完了した時点でCDBが使える状態になるため、マニュアルでもDBCAでの作成が推奨されています。作成後は、ローカルPDBのクローニングやPDBの接続・切断にも使えます。Dは外部ファイルのデータをロードするツール、BはExport/Importによるデータ移動のツール、Cはリスナーを起動・停止・管理するツールで、いずれもCDBの作成には使いません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問4の正解:C(DIAGNOSTIC_DEST) 問4を見る
アラート・ログやトレース・ファイルなどの診断データはADRに格納され、その場所はDIAGNOSTIC_DEST初期化パラメータで指定します。A・Bは、診断データがADRに格納されるようになったことで非推奨になった旧パラメータで、DIAGNOSTIC_DESTに置き換えられています。Dは制御ファイルの場所を指定するパラメータです。なお、アラート・ログはメッセージとエラーを発生順に記録したXMLファイルで、ADRホームごとに1つあります。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問5の正解:D(SHUTDOWN TRANSACTIONAL) 問5を見る
SHUTDOWN TRANSACTIONALは、新しいトランザクションの開始を許可せず、現行のトランザクションがすべて完了するまで待ってから停止します。AのNORMAL(デフォルト)は、接続中の全ユーザーが切断するまで待つため、ログインしたまま放置されたセッションがあるといつまでも止まりません。CのIMMEDIATEは実行中のSQLを終了させ、未コミットの変更をロールバックして停止します。BのABORTは最速ですがチェックポイントを行わないため、次回オープン前にインスタンス・リカバリが必要です。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問6の正解:B(CREATE SESSIONとRESTRICTED SESSIONの両方のシステム権限を持つユーザーが接続できる/ALTER SYSTEM DISABLE RESTRICTED SESSIONを実行する) 問6を見る
STARTUP RESTRICTで制限モードにすると、接続できるのはCREATE SESSIONとRESTRICTED SESSIONの両方のシステム権限を持つユーザーだけになります(RESTRICTED SESSIONは管理者にだけ付与しておきます)。制限はALTER SYSTEM DISABLE RESTRICTED SESSIONで解除できます。エクスポート/インポートやSQL*Loaderでのロード、移行やアップグレードの作業で使うモードです。Aは、制限の解除に再起動は不要なので誤りです。Cは通常モードの説明です。また制限モードでは、管理者でもリスナー経由のリモート接続はできず、インスタンスが動いているサーバーからのローカル接続だけになるため、Dは逆です。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問7の正解:C(dbhost:1521/salespdb) 問7を見る
簡易接続の書式は「ホスト名[:ポート][/サービス名]」です。ホスト名のあとにコロンでポート、スラッシュでサービス名を続けるので、Cが正解です。実際の接続は CONNECT ユーザー名@dbhost:1521/salespdb のように書きます。A・B・Dは、ポートとサービス名の位置や区切り文字が書式と合いません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問8の正解:A(LREG(リスナー登録プロセス)) 問8を見る
サービス登録を行うのはLREGです。インスタンスの起動時にリスナーが動いていればサービス名やインスタンス名を渡し、動いていなければ定期的に接続を試みます(Oracle Database 12cまではPMONがこの役割でした)。BのDBWはバッファ・キャッシュの変更済みバッファをデータファイルに書き込み、CのLGWRはREDOログ・バッファを管理し、DのCKPTはチェックポイント情報で制御ファイルとデータファイル・ヘッダーを更新するプロセスです。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問9の正解:A(CDBルートに接続し、C##で始まるユーザー名でCREATE USER … CONTAINER=ALLを実行する) 問9を見る
CDB共通ユーザーは、CDBルートに接続し、共通に付与されたCREATE USER権限を持つユーザーが、CONTAINER=ALLを付けて作成します。名前にはC##(c##)で始まる接頭辞が必要です(CDB$ROOTのCOMMON_USER_PREFIXパラメータの既定値)。逆に、ローカル・ユーザーの名前をC##で始めることはできません。BとCはローカル・ユーザーの作り方に近く、Dのように名前だけで共通ユーザーになる仕組みはありません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問10の正解:C(ユーザーYのCREATE TABLE権限は取り消されず、そのまま残る) 問10を見る
システム権限の取消しは連鎖しません。ADMINオプション付きで付与されていたかどうかに関係なく、ユーザーXから取り消してもユーザーYに付与された権限はそのまま残ります(ユーザーYの権限を外したい場合は、ユーザーYから直接取り消します)。一方、オブジェクト権限をGRANT OPTION付きで付与していた場合は、付与者から取り消すと、伝播した権限も連鎖して取り消されます。この違いがよく問われるので、セットで覚えておきましょう。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問題11〜20の解説
問11の正解:D(単一の非常に大きなデータファイルを持つことができる表領域である) 問11を見る
bigfile表領域は、単一で非常に大きい(最大40億ブロック)データファイルを持てる表領域です。データファイルの数を減らせるうえ、ALTER TABLESPACE文で個々のデータファイルではなく表領域単位で操作できるため管理が簡単になります。Bは複数のデータファイルを持つ従来のsmallfile表領域の説明です。bigfile表領域は自動セグメント領域管理(ASSM)のローカル管理表領域でサポートされ、ローカル管理のUNDO表領域・一時表領域・SYSTEM表領域は例外として作成できるので、CとAは誤りです。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問12の正解:B(ALTER SESSION ENABLE RESUMABLE TIMEOUT 3600) 問12を見る
この機能は再開可能領域割当てです。セッションでALTER SESSION ENABLE RESUMABLE(TIMEOUTに0以外を指定、またはRESUMABLE_TIMEOUT初期化パラメータを0以外に設定)を実行しておくと、領域不足・最大エクステント数到達・割当て制限超過の3つの条件で文が一時停止し、エラーはアラート・ログに記録されます。Aは行移動の許可(セグメント縮小の準備)、Cはセグメントの縮小、Dは一時UNDOの有効化で、どれも領域不足での一時停止とは関係ありません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問13の正解:C(ALTER TABLE … ENABLE ROW MOVEMENTで行の移動を許可しておき、表が自動セグメント領域管理(ASSM)のローカル管理表領域にある) 問13を見る
セグメントの縮小では行を新しい位置へ移動するため、先にENABLE ROW MOVEMENTで行の移動を許可しておく必要があります。また、縮小できるのはASSMを使用しているローカル管理表領域のセグメントだけです。縮小はオンラインのインプレース操作で、データ移動中もDMLや問合せを実行でき、余分なディスク領域も不要なので、AとDは誤りです。Bは逆です。なお、COMPACT句を付けると断片化の解消だけを先に行い、最高水位標のリセットと領域の解放を後回しにできます。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問14の正解:A(一時表領域に格納され、REDOログには記録されない) 問14を見る
TEMP_UNDO_ENABLEDをTRUEにすると、一時表のUNDOは一時UNDOになり、一時表領域に格納されてREDOログには記録されません。これによりUNDO表領域のUNDO量とREDOの量が減ります。Bは既定(FALSE)の動作で、一時表のUNDOも永続表と同じくUNDO表領域に格納されREDOに記録されます。C・Dのような動作はありません。あわせて、UNDOはロールバックや読取り一貫性のために変更前のデータを保持するもの、REDOはリカバリのために変更内容を記録するものという違いも押さえておきましょう。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問15の正解:B(ORACLE_DATAPUMPアクセス・ドライバはロードとアンロードの両方ができ、アンロードはCREATE TABLE AS SELECT文で外部表を作成する際に行う) 問15を見る
ORACLE_DATAPUMPはロードとアンロードの両方ができ、ダンプ・ファイルへの書込み(アンロード)はCREATE TABLE AS SELECT文で外部表を作成するときだけ行えます。AのORACLE_LOADERはデフォルトのアクセス・ドライバですが、テキスト・データ・ファイルからのロード専用で、アンロードはできません。外部表のデータ・ファイルはサーバーに置き、読み書きする位置をディレクトリ・オブジェクトで指定するので、Cは誤りです。外部表はCREATE TABLE … ORGANIZATION EXTERNAL文で作成するので、Dも誤りです。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問16の正解:D(各CDBに1つずつあるPDB作成用のテンプレートで、変更することも削除することもできない) 問16を見る
PDB$SEEDは、PDBを作成するためのシステム提供のテンプレートです。各CDBに1つずつあり、変更も削除もできません。CREATE PLUGGABLE DATABASE文でシードからPDBを作成すると、内容がコピーされ、新しい一意識別子が割り当てられます。業務データを入れるのはシードから作成したPDBの方なので、Bは誤りです。C・Aもシードの説明として誤りです。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問17の正解:D(salespdbを読取り/書込みモードでオープンした状態で、ALTER PLUGGABLE DATABASE salespdb SAVE STATE を実行する) 問17を見る
SAVE STATEを指定すると、その時点のオープン・モードがCDBの再起動後も保持されます。読取り/書込みでオープンした状態で保存すれば、再起動後も読取り/書込みになります。CのDISCARD STATEを指定すると、再起動後のPDBは常にマウント状態になるので逆です。AはPDBをクローズする操作、Bは停止モードを変えるだけの操作で、どちらもオープン・モードの保持とは関係ありません。保存された状態は DBA_PDB_SAVED_STATES ビューで確認できます。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問18の正解:C(DBMS_FGA.ADD_POLICYでファイングレイン監査ポリシーを作成し、UNIFIED_AUDIT_TRAILビューで確認する) 問18を見る
特定の列の値に基づいて行へのアクセスを監査するのがファイングレイン監査(FGA)で、ポリシーはDBMS_FGA.ADD_POLICYで作成します。FGAの監査レコードは統合監査証跡に格納され、UNIFIED_AUDIT_TRAILビューで確認します。なお、FGAはEnterprise Editionで使える機能です。Bはオプティマイザ統計の収集、Aは再開可能領域割当ての監視、Dは一時UNDOの設定で、どれも監査の機能ではありません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問19の正解:A(Recovery Manager(RMAN)によるデータベースの自動バックアップ) 問19を見る
事前定義済みの自動化メンテナンス・タスクは、自動オプティマイザ統計収集・オプティマイザ統計アドバイザ・自動セグメント・アドバイザ・自動SQLチューニング・アドバイザ・SQL計画管理(SPM)展開アドバイザです。デフォルトでは、どのタスクもすべてのメンテナンス・ウィンドウで実行されます。RMANによるバックアップは含まれていないので、Aが正解です。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
問20の正解:B(自動データベース診断モニター(ADDM)) 問20を見る
AWRのスナップショットが作成されると、そのデータをADDM(自動データベース診断モニター)が分析し、パフォーマンス分析を実行します。スナップショットはデフォルトで1時間ごとに自動取得され、統計はAWRに8日間保存されます(手動での作成や保存期間の変更もできますが、通常は不要です)。Aは再生可能な領域があるセグメントを見つけて断片化解消の推奨事項を出すアドバイザ、Cは列の値に基づく監査、Dはリスナーへのサービス登録を行うプロセスで、スナップショットの分析はしません。
根拠:Oracle AI Database 26ai 公式マニュアル
正答数別・次にやること
本番の合格ラインは65%なので、20問に当てはめると13問が目安になります。ただし本記事の20問と本番では問題の難しさが同じではないため、下の表は筆者の目安としてご覧ください。
| 正答数 | 今の状態 | 次にやること |
|---|---|---|
| 0〜9問 | 用語や仕組みの理解がまだ定着していない | 参考書に戻り、間違えた分野の章だけを読み直します。全部を読み直す必要はありません |
| 10〜12問 | 基本は押さえているが、似た機能の違いで迷っている | 問題集を解き、間違えた問題は「なぜ他の選択肢ではないのか」を説明できるまで繰り返します |
| 13〜20問 | 合格ラインの目安に届いている | 本番と同じ60問・120分で問題集の模擬試験を通してから、受験を申し込むと安心です |
あわせて、自己採点の表で1問も取れなかった分野がないか確認してください。1分野あたり1〜3問しかないので、落とした分野は参考書やマニュアルの該当箇所を優先して読み直しましょう。Silver DBAは13分野から幅広く出題されるため、苦手な分野を1つ残したまま受験すると、得意分野の得点で補いきれないことがあります。
26ai版に対応した対策本(通称:黒本)『オラクルマスター教科書 Silver DBA 26ai』は、2026年10月28日頃の発売予定と案内されています(2026年9月時点、楽天ブックスの商品ページより)。発売前の今は、2019版の教材で共通する範囲(アーキテクチャ・インスタンス管理・記憶域など)を固めておき、マルチテナントの分野は公式マニュアルで補うのが現実的です。2019版の参考書・問題集の選び方はこちらにまとめています。
▼Silver DBA(2019版)のおすすめ参考書と問題集はこちら▼
ORACLE MASTER Silver DBA 2019のおすすめ参考書と問題集
本番で気をつけたい時間配分と注意点
- 1問2分が目安:60問・120分なので、迷った問題に時間をかけすぎず、見直しの時間を残して先に進みます
- 「CDBルートで実行したのか、PDBで実行したのか」を必ず確認する:26ai版はマルチテナント前提のため、同じコマンドでも接続先のコンテナによって結果が変わる問題が出やすくなります
- 「すべて」「必ず」「常に」を含む選択肢は慎重に:例外がある機能が多く、言い切りの選択肢は誤りであることが少なくありません
公式の試験ページでは、出題形式は「選択問題」とだけ記載されています。選択肢の数や複数選択の有無は試験ページに明記されていないため、本記事では解きやすさを優先して4択に統一しています。
よくある質問
この20問だけで合格できますか?
足りません。本番は60問で、13分野から幅広く出題されます。この20問は「今の実力を測る」「弱い分野を見つける」ための物差しとして使い、そのうえで問題集を1冊やり込むのが確実です。
Bronze DBAに合格していなくても受験できますか?
受験できます。Silver DBA 26aiに前提資格はありません。ただ、インスタンスやメモリー構造などの基本用語に不安がある場合は、Bronze DBAの範囲から確認した方が結果的に早いこともあります。Bronze DBAの練習問題20問で力試しをしてみてください。
▼オラクルマスターBronze DBAの練習問題20問はこちら▼
オラクルマスターブロンズ過去問の代わりに解く練習問題20問【解説つき】
Silver DBAは転職で評価されますか?
筆者自身がBronze・Silverを取得した経験をもとに、資格の評価のされ方と合格後にやることをまとめています。
▼オラクルマスターBronze・Silver合格者の転職体験談はこちら▼
オラクルマスターは転職で評価される?Bronze/Silver合格者の実体験
さいごに
オラクルマスター Silver DBA 26aiの練習問題20問と、その解説をお伝えしました。
Silver DBAは公式の過去問が存在しないうえ、26ai版で出題範囲がマルチテナント前提に変わったため、「どの教材の解説を信じるか」で仕上がりが変わる試験です。この記事では、すべての正解を26aiの公式マニュアルで確認し、誤答がなぜ違うかまで説明することで、暗記ではなく理解で解けるようにすることを意識しました。
13問以上正解できたなら、あとは問題集で仕上げて受験を申し込むだけです。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。試験の出題範囲・問題数・合格基準や、Oracle AI Databaseの仕様は変更される場合がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。


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