「SAAには合格したけれど、次のAWS SAP(AWS Certified Solutions Architect – Professional)は何で対策すればいいのか分からない」。そう感じている方は多いのではないでしょうか。
筆者自身も、SAAなど4つのアソシエイト資格を取得したあとにSAPへ挑戦し、約80時間の学習で合格しました。その経験も踏まえると、SAPは他のAWS認定と比べて日本語教材の選択肢が少なく、教材選びの段階でつまずきやすい試験だと思います。この記事では、SAA取得者が次に選ぶべきAWS SAPの参考書・問題集・Udemy講座を比較し、それぞれの使いどころと学習の進め方をお伝えします。
この記事はこんな方におすすめです!
- SAAには合格したが、SAPの教材をどう選べばいいか分からない方
- 日本語の参考書だけで足りるのか、Udemyも必要なのか判断したい方
- 限られた学習時間の中で、効率よく合格ラインまで到達したい方
結論:SAA取得者がAWS SAPで選ぶべき教材
先に結論をお伝えします。AWS SAPは日本語教材の選択肢がSAAほど多くないため、日本語の参考書1冊で全体像をつかみ、Udemyの問題演習で実戦力を鍛えるという組み合わせが軸になります。
なお、現行のSAP-C02は2026年11月16日が最終受験日で、11月17日から後継のSAP-C03に切り替わります(詳細は後述の「AWS SAP試験の概要」)。これから学習を始める場合は、教材がSAP-C02対応かSAP-C03対応かを、購入前に必ず確認してください。
- 山下光洋氏の参考書、または翔泳社EXAMPRESS版で試験の4ドメインの全体像をつかむ
- Stephane Maarek氏またはJon Bonso氏のUdemy問題集で、数百問規模の演習を積む
- 仕上げにAWS公式のSkill Builderで本番形式に慣れる
日本語の模擬問題集コースも登場してきているため、英語に抵抗がある方はそちらを軸にしても構いません。それぞれの特徴は次の比較表と、後述の詳細レビューで確認してください。
【比較表】AWS SAP対策 参考書・問題集・Udemy講座
本文で紹介する教材を一覧にしました。料金は変動するため、購入前に必ず公式サイト・各ストアの最新表示をご確認ください。
| 教材 | 特徴 | 向いている人 | 言語 | リンク |
|---|---|---|---|---|
| AWS認定資格試験テキスト&問題集 プロフェッショナル(山下光洋 著) | 試験の4ドメインに沿って全体像を体系的に学べる日本語の定番テキスト | まず日本語でインプットを固めたい方 | 日本語 | Amazonで見る |
| AWS教科書 AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル テキスト&問題集(翔泳社EXAMPRESS、煤田弘法・西城俊介・上堂薗健 著) | 2025年6月刊のSAP-C02対応テキスト。例題68問+章末確認64問+模試1回分に加え、ハンズオンガイド特典つき | 問題演習と手を動かす学習を並行して進めたい方 | 日本語 | Amazonで見る |
| Udemy「Ultimate AWS Certified Solutions Architect Professional 2026」(Stephane Maarek) | 動画講義で出題範囲を横断的にカバーする定番コース | 英語字幕に抵抗がなく、体系的に動画で学びたい方 | 英語(字幕あり) | Udemyで見る |
| Udemy「AWS Certified Solutions Architect Professional Practice Exam」(Jon Bonso) | 本番と同じ180分のタイマー付き模試を4セット収録。解説とAWS公式ドキュメントへの参照リンク付き | 問題演習を中心に弱点をつぶしたい方 | 英語 | Udemyで見る |
| Udemy 日本語模擬問題集コース | 数百問規模の問題を日本語の詳細解説つきで演習できるコース | 英語の長文問題に不安がある方 | 日本語 | Udemyで見る |
| AWS公式 Skill Builder(Practice Question Set/Official Practice Exam) | AWSが公式に提供する模擬問題。無料の問題セット(20問)と、有料で本番同等ボリューム(180分・75問)の模試がある | 最後の仕上げで本番形式に慣れたい方全員 | 無料問題集は日本語版あり/有料の模試は英語 | 公式サイトで見る |
※上記の教材はいずれも2026年9月時点でSAP-C02に対応したものです。SAP-C03公開後は、各教材の対応バージョンを購入前に公式サイト・ストアの商品ページでご確認ください。
▼SAP以外のAWS資格の教材まとめ(参考書とUdemyどっちがいい?)はこちら▼
AWS SAPを受ける前に知っておきたい読者の悩み
SAAに合格した直後は達成感がある一方、次のSAPに進もうとすると急に手が止まる方が多いようです。読者の方からよく伺うのは、主に次の3つの悩みです。
- SAAとの難易度差への戸惑い:出題範囲が重なる部分はあるものの、SAPは複数アカウント・大規模移行・組織全体のガバナンスといった、より広い視点の設計問題が中心になります。
- 日本語教材が少ないことへの不安:SAAでは日本語の参考書・問題集が豊富にありますが、SAPでは選択肢が絞られるため「英語の教材を使わざるを得ないのか」と感じる方が少なくありません。
- 実務でどこまで使う知識か分からない:SAP特有の設計知識が実務のどの場面で活きるのかが見えにくく、モチベーションを保ちづらい要因になっています。
これらの悩みを前提に、次の章から試験の全体像と教材の使い方を順に見ていきます。
AWS SAP試験の概要
AWS SAPは、AWS認定資格の中でも最上位区分にあたる試験です。AWS認定資格全体でのSAPの位置づけは、後述の関連記事で図解も交えて紹介しているので、そちらもあわせてご確認ください。公式試験ガイドで確認できる範囲の概要は、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験コード | SAP-C02 |
| 試験時間 | 180分 |
| 出題数 | 75問(うち採点対象は65問。残り10問は今後の試験のための検証用で、得点には影響しません) |
| 出題形式 | 択一問題・複数選択問題 |
| 合格ライン | 100〜1,000点のスケールスコアで750点以上 |
| 推奨される経験 | AWSを用いたクラウドソリューションの設計・実装経験2年以上 |
| 受験料 | 変動するためAWS公式サイトでご確認ください |
出題範囲は、公式試験ガイドで以下の4ドメインとその配点比率が公開されています。
| ドメイン | 配点比率 |
|---|---|
| 組織の複雑さに対応するソリューションの設計 | 26% |
| 新しいソリューションのための設計 | 29% |
| 既存ソリューションの継続的な改善 | 25% |
| ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速 | 20% |
1点、学習計画を立てるうえで見落とせない情報があります。AWS公式ブログによると、2026年10月27日からSAP-C03の登録が始まり、SAP-C02を受験できるのは2026年11月16日まで。11月17日からSAP-C03の提供が始まります。これから学習を始める場合は、どちらのバージョンで受験するかを先に決め、教材のバージョン(SAP-C02対応かどうか)もあわせて確認してから購入することをおすすめします。最新のスケジュールは必ずAWS公式ブログでご確認ください。
▼AWS認定資格全12種の難易度・レベル別ロードマップはこちら▼
難易度・勉強時間の目安
勉強時間は前提知識や実務経験によって個人差が大きく、一律の数字で語れるものではありません。あくまで目安ですが、筆者はSAAなど4つのアソシエイトを取得した状態から、約80時間の学習でSAPに合格しました。具体的な学習の進め方・つまずいたポイントは、体験談の記事で詳しく紹介しています。
SAAと出題範囲が重なる部分(VPCやIAMの基礎など)は復習程度で済むことが多い一方、複数アカウント運用や大規模移行の設計といったSAP特有の領域は、SAAの学習だけでは触れていないケースが多く、そこに学習時間を重点的に配分するのが効率的です。逆に、SAAの復習に時間をかけすぎるのは避けたほうがいいと思います。筆者の場合も、重複領域は「思い出す」程度にとどめ、SAP特有の範囲に時間を割いたことが、80時間で合格ラインに届いた要因だったと感じています。
▼AWS SAPの難易度・勉強時間80時間で合格した体験談はこちら▼
SAP対策の学習ロードマップ
比較表で紹介した教材は、闇雲に使うと消化不良になりやすいため、次の3ステップで順番に使うことをおすすめします。
ステップ1:参考書で出題範囲の全体像をつかむ
最初に山下本などの日本語参考書を通読し、4つのドメインそれぞれで何が問われるのかを把握します。この段階では細部を完璧に覚えようとせず、どの章にどの知識があるかを頭に入れることを優先しましょう。SAPは長文のシナリオ問題が中心のため、最初から問題演習に飛びつくと、知識の全体像がないまま個別の正解パターンだけを覚えてしまい、応用が利きません。
ステップ2:Udemyの演習講座で分野別に弱点をつぶす
全体像をつかんだら、Udemyの問題集で本番形式の演習を積みます。Jon Bonso氏の講座は180分のタイマー付き模試を4セット収録しており、間違えた問題の解説から公式ドキュメントに当たって知識を埋め直す使い方がしやすいのが利点です。間違えた問題は、なぜその選択肢が不正解なのかを解説まで読み込み、単なる暗記にしないことがポイントです。
ステップ3:模擬試験で本番形式に慣れる
仕上げに、AWS公式のSkill Builderで模擬問題に取り組みます。まず無料のOfficial Practice Question Set(20問)で出題の傾向をつかみ、本番と同じボリューム(180分・75問)で通しの演習をしたい場合は、有料のOfficial Practice Examを使うという順番がおすすめです。無料の模擬問題の使い方は、以下の記事で手順を詳しく紹介しています。
教材別の特徴と向いている人
ここからは、比較表に挙げた教材を一つずつ詳しく見ていきます。
山下本(AWS認定資格試験テキスト&問題集)
山下光洋氏による「AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル」(改訂第2版)は、SAP向けの数少ない日本語テキストの一つです。目次はAWS公式の4ドメインに沿った構成になっており、組織全体のネットワーク設計・マルチアカウント運用、運用の優秀性やセキュリティ・信頼性・パフォーマンス・コスト最適化の各観点、移行アセスメントとモダナイゼーションまでを、章ごとの確認テストとあわせて学べます。
SAAまでの参考書と同じ著者のシリーズのため、地の文の読みやすさに慣れている方はスムーズに入れると思います。
- 向いている人:SAAの参考書シリーズで学習した方、まず読み物として全体像をつかみたい方
- 向かない人:手を動かしながらハンズオンで学びたい方(本書は読み物中心の構成です)
翔泳社EXAMPRESS版(AWS教科書 AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル テキスト&問題集)
2025年6月16日発売の「AWS教科書 AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナル テキスト&問題集」(煤田弘法・西城俊介・上堂薗健 著)は、SAP-C02に対応した、もう一つの日本語テキストです。例題68問と章末確認問題64問に加え、模擬試験1回分を収録しており、読者特典として実機でのハンズオン学習をサポートする「AWS実践環境ガイド」が付属します。
山下本が体系的な読み物として全体像を掴むのに向いているのに対し、こちらは問題演習とハンズオンを通じて手を動かしながら理解を固めたい方に向いていると思います。
- 向いている人:問題演習と手を動かす学習を並行して進めたい方
- 向かない人:まず読み物として通読してから演習に入りたい方(山下本の方が向きます)
Udemy:Stephane Maarek講師のUltimateコース
Stephane Maarek氏は、AWS認定資格の対策講座を専門とする講師で、Udemyで累計150万人以上を指導している実績を持っています。SAP向けの「Ultimate AWS Certified Solutions Architect Professional 2026」では、出題範囲を動画講義で横断的にカバーしており、同氏とAbhishek Singh氏が共同制作した問題集コースが演習の補完として用意されています。英語の動画講義に抵抗がなければ、参考書だけでは拾いきれない実践的な設計パターンの解説を補強できます。
- 向いている人:英語字幕に抵抗がなく、動画で体系的に学びたい方
- 向かない人:日本語だけで完結させたい方
Udemy:Jon Bonso講師の演習テスト
Jon Bonso氏の問題集コースは、本番と同じ180分のタイマー付き模試を4セット、繰り返し受け直せるのが特徴です。各セットの終了時には詳細な解説とAWS公式ドキュメントへの参照リンクが付いており、間違えた理由をその場で一次情報に当たって確認できます。筆者の場合、この解説を読み込むだけで参考書に戻らなくても知識がつながる場面が多く、効率のいい学習法だったと思います。
- 向いている人:問題演習を中心に弱点をつぶしたい方、間違えた問題から公式ドキュメントに当たりたい方
- 向かない人:まず動画で体系的にインプットしたい方(Maarek氏の講座が向きます)
Udemy:日本語の模擬問題集コース
「AWS SAP-C02模擬問題集|全420問を詳細解説!ソリューションアーキテクト プロフェッショナル【2026年版】」(講師:Shota K)は、分野別60問×2セットと本番形式75問×4セットの計420問を、日本語の詳細解説つきで演習できるコースです。英語の長文問題を読むこと自体に時間がかかってしまう場合は、まず日本語の問題集で出題パターンに慣れ、余裕が出てきた段階で英語の教材に切り替えるという順番でも構いません。他の2コースと比べると受講者数・レビュー件数はまだ少ないため、購入前に最新のレビューを確認することをおすすめします。
- 向いている人:英語の長文問題に不安がある方
- 向かない人:受講者数・レビュー実績の多さを重視する方(他の2コースの方が実績は豊富です)
AWS公式の練習問題・Skill Builder
AWS公式のSkill Builderには、無料の「Official Practice Question Set」(20問)と、有料で本番同等のボリューム(180分・75問)を体験できる「Official Practice Exam」があります。市販教材はあくまで第三者が作成したものである一方、Skill Builderの模擬問題は出題者であるAWS自身が用意しているため、本番の問題形式や言い回しを確認する用途に向いています。学習の最終段階で、無料版だけでも一度は触れておきたい教材です。
- 向いている人:最後の仕上げで本番形式に慣れたい方全員
- 向かない人:特にありません(無料の問題セットだけでも触っておく価値があります)
▼SAA・CLFレベルのUdemy講座を比較した記事はこちら▼
合格後のキャリア・転職市場での評価
教材選びの先にあるのは、SAP取得後にそれをどう活かすかという話です。AWS認定資格の中でも最上位区分にあたるSAPは、転職市場でも一定の評価を得やすい資格ですが、評価のされ方や実際の反応は職種・案件によって差があります。筆者自身も2022年にAWS SAPを取得し、その状態で転職活動を行った経験があり、その実体験を別記事にまとめています。現職でのスキルアップや単価交渉の材料として使いたい方は、あわせてご覧ください。
▼AWS SAP取得は転職で評価される?保有者の実体験はこちら▼
SAP取得を活かした次の一歩を考えるなら
SAPの取得を目指す段階で、あわせて「今の自分の市場価値がどのくらいか」を把握しておくと、学習のモチベーション維持にもつながります。実務経験があり、AWS SAPのような上位資格の取得を目指している方は、すでに転職市場で一定の評価を得やすい層に入っています。
IT・Web業界に特化した転職エージェントの一つに、Geeklyがあります。筆者自身がGeeklyに登録して使った感想はGeeklyのレビュー記事で紹介しているので、興味があればあわせてご覧ください。今すぐ転職するかどうかは別として、資格取得を機に非公開求人の年収レンジなどを確認しておくと、学習の目標がより具体的になります。無理に転職を勧めるものではなく、あくまで選択肢の一つとして押さえておいてください。
まとめ
この記事では、SAA取得者が次に選ぶべきAWS SAPの参考書・問題集・Udemy講座を比較しました。要点を1文でまとめると、日本語の参考書で全体像をつかみ、Udemyの問題演習で実戦力を鍛え、AWS公式のSkill Builderで仕上げるという流れが、日本語教材の少ないSAPを効率よく攻略するルートです。比較表と学習ロードマップを見返しながら、自分に合った教材の組み合わせを選んでみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。最新情報は公式サイトでご確認ください。


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