AWS認定資格「ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)」の過去問の代わりに解ける、本番形式に近い練習問題20問を解説つきでお伝えさせていただきます。
筆者はAWS認定資格を7つ取得しており、SAAは1か月の集中学習で合格しました。この記事の20問はすべて筆者オリジナルの問題で、AWS公式の試験ガイドにある4つの分野の配分に合わせて作成しています。正解の根拠はすべてAWS公式ドキュメントで確認し、誤答の選択肢がなぜ違うかも1問ずつ解説しています。
先に問題20問をまとめて出し、そのあとに解答と解説を置いています。本番と同じように、まずは解説を見ずに20問続けて解いてみてください。
この記事はこんな方におすすめです!
- 参考書や動画講座を一通り終えて、そろそろ問題を解きたい方
- 「AWS SAA 過去問」で検索したものの、どれを信じてよいか分からず困っている方
- 問題集や模擬試験を買う前に、自分が今どのくらい解けるのか試しておきたい方
結論|AWS SAAの過去問代わりになる練習問題20問
最初に結論からお伝えします。AWS SAAには、公式に公開されている過去問はありません。そこでこの記事では、本番と同じ4択形式の練習問題20問を、正解の理由と誤答の理由がわかる解説つきで用意しました。各問の解説の最後には、根拠にしたAWS公式ドキュメントへのリンクを付けています。
この記事は、Java Bronze・Silver・Gold、オラクルマスターBronze・Silverに続く問題演習シリーズのAWS版です。
読者の悩み:AWS SAAに過去問が存在しない
結論は先に書いたとおりですが、なぜ公開されないのかまで押さえておくと、教材選びで迷わなくなります。
なぜ公式の過去問が公開されないのか
AWS認定の受験者が同意するAWS Certification Program Agreementでは、試験の問題などの資料はAWSの機密情報として扱われ、外部に開示することが禁止されています。情報処理技術者試験のように、終わった試験の問題が公式サイトで公開される仕組みはありません。
そのため「SAAの過去問」と書かれた教材があった場合、それは次のどちらかになります。
- 出題範囲に沿って作られたオリジナルの予想問題を、通称として「過去問」と呼んでいる
- 受験者が記憶して持ち出した問題を載せている(規約違反にあたります)
規約上、正規の教材は試験ガイドの範囲に沿って作られたオリジナル問題です。「過去問」と書かれていても、本番の問題そのものではないと考えてください。この記事の20問も、AWS公式の試験ガイドを踏まえて筆者が作成したものです。本番の問題そのものではありませんので、そこは正直にお伝えしておきます。
なお、AWS公式からはSAA-C03の試験問題サンプル(PDF)が公開されているほか、トレーニングサイト「AWS Skill Builder」でも試験ごとの公式練習問題集(Official Practice Question Set)が提供されています。利用条件は変わることがあるため、公式サイトで確認してください。本記事の20問とあわせて解いておくと、公式の問題の雰囲気もつかめます。
試験の基本情報(SAA-C03)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験名 | AWS Certified Solutions Architect – Associate |
| 試験コード | SAA-C03 |
| 問題数・試験時間 | 65問(採点対象50問+採点対象外15問)・130分 |
| 出題形式 | 択一式(4択)と複数選択式 |
| 合格基準 | 100〜1,000のスケールスコアで720以上 |
| 日本語での受験 | 可能 |
試験の内容は変更される場合がありますので、申込前にAWS公式のSAA試験ページと試験ガイドで確認してください。
▼AWS SAAに1か月で合格した勉強方法はこちら▼
AWS SAA 練習問題20問
出題範囲と本記事の問題の対応表
SAAの試験ガイドでは、出題範囲が4つの分野に分かれており、それぞれ採点対象の問題に占める割合が決まっています。本記事の20問も、この割合に近くなるように配分しました。
| 分野 | 試験での割合 | 該当する問題番号 |
|---|---|---|
| セキュアなアーキテクチャの設計 | 30% | 問1〜6 |
| 弾力性に優れたアーキテクチャの設計 | 26% | 問7〜11 |
| 高性能なアーキテクチャの設計 | 24% | 問12〜16 |
| コストを最適化したアーキテクチャの設計 | 20% | 問17〜20 |
本番は65問・130分なので、1問あたり2分が目安です。20問なら40分ほど時間を確保して、まとめて解いてみてください。
▼20問を解き終えたら、解答と解説はこちら▼
問題1〜10
分野1:セキュアなアーキテクチャの設計
問1. EC2インスタンス上のアプリケーションから、Amazon S3の特定のバケットにあるファイルを読み取る必要があります。最もセキュアな認証情報の渡し方はどれですか。
- IAMユーザーのアクセスキーを発行し、アプリケーションの設定ファイルに記載する
- S3バケットへの読み取り権限だけを持つIAMロールを作成し、インスタンスプロファイルとしてEC2にアタッチする
- ルートユーザーのアクセスキーを環境変数に設定する
- S3バケットをパブリックに公開し、認証なしで読み取れるようにする
問2. セキュリティグループとネットワークACLの違いについて、正しい説明はどれですか。
- ネットワークACLはステートフルなので、アウトバウンドの戻り通信を許可する必要はない
- セキュリティグループでは拒否(Deny)ルールを明示的に書ける
- ネットワークACLはインスタンス単位で適用される
- セキュリティグループはステートフルで、許可したインバウンド通信の戻りの通信は自動的に許可される
問3. Amazon S3バケットに置いた静的コンテンツをAmazon CloudFront経由で配信しています。利用者がS3のURLに直接アクセスできないようにし、CloudFront経由のアクセスだけを許可したい場合、AWSが推奨する方法はどれですか。
- オリジンアクセスコントロール(OAC)を設定し、バケットポリシーでCloudFrontのディストリビューションからのアクセスだけを許可する
- オリジンアクセスアイデンティティ(OAI)を新たに作成する
- S3バケットの静的ウェブサイトホスティングを有効にする
- S3バケットのACLで全員に読み取りを許可する
問4. Amazon RDSのデータベースに接続するための認証情報を、アプリケーションのコードに書かずに管理したいと考えています。あわせて、認証情報を定期的に自動でローテーションしたい場合に最も適したサービスはどれですか。
- EC2のユーザーデータに記載する
- Amazon S3に暗号化したテキストファイルとして保存する
- AWS Secrets Manager
- AWS CloudTrail
問5. Application Load Balancerの背後で動くWebアプリケーションを、SQLインジェクションなどの一般的なWeb攻撃から保護したいと考えています。最も適したサービスはどれですか。
- Amazon GuardDuty
- Amazon Inspector
- ネットワークACL
- AWS WAF
問6. AWS Organizationsで複数のアカウントを管理しています。メンバーアカウントでは、特定のリージョン以外にリソースを作成できないよう組織全体で制限したいと考えています。サービスコントロールポリシー(SCP)の説明として正しいものはどれですか。
- SCPをアタッチすると、IAMポリシーが無くてもそのアクションの権限がユーザーに付与される
- SCPは権限を付与せず、メンバーアカウントのIAMユーザー・ロールが使える権限の上限を定める
- SCPはメンバーアカウントのルートユーザーには効かない
- SCPは管理アカウントのユーザーにも同じように適用される
分野2:弾力性に優れたアーキテクチャの設計
問7. Amazon RDSのデータベースで、アベイラビリティーゾーン(AZ)の障害に備えて可用性を高めたいと考えています。単一スタンバイのマルチAZ配置について正しい説明はどれですか。
- スタンバイインスタンスは読み取りクエリの負荷分散に使える
- スタンバイは別のリージョンに作成される
- 別のAZに同期レプリケーションされるスタンバイが用意され、障害時にフェイルオーバーする
- 読み取り性能を上げるための機能なので、可用性には影響しない
問8. Amazon SQSのキューからメッセージを受信して処理するワーカーがあります。1件の処理に約2分かかるところ、同じメッセージが別のワーカーでも重複して処理されてしまいます。キューの設定は既定値のままです。最も適切な対処はどれですか。
- 可視性タイムアウトを、処理にかかる時間より長く設定する
- メッセージ保持期間を短くする
- キューを削除して作り直す
- ワーカーの台数を増やす
問9. Application Load Balancer(ALB)の背後で、複数のAZにまたがるAuto Scalingグループを運用しています。EC2インスタンス自体は起動しているのに、アプリケーションが応答しなくなったインスタンスが置き換えられずに残ってしまいます。最も適切な対処はどれですか。
- Auto Scalingグループのヘルスチェックに、Elastic Load Balancingのヘルスチェックを追加する
- インスタンスタイプを大きくする
- Auto Scalingグループを1つのAZにまとめる
- ALBをNetwork Load Balancerに置き換える
問10. 東京リージョンで稼働するWebサイトに障害が起きたとき、大阪リージョンに用意した待機系サイトへ自動で切り替えたいと考えています。Amazon Route 53で使うルーティングポリシーとして最も適切なものはどれですか。
- シンプルルーティング
- 加重ルーティング
- フェイルオーバールーティング
- 位置情報ルーティング
問題11〜20
分野2:弾力性に優れたアーキテクチャの設計
問11. 災害対策として、Amazon S3バケットのオブジェクトを別リージョンのバケットへ自動でコピーしたいと考えています。S3のクロスリージョンレプリケーション(CRR)を設定するための前提条件として正しいものはどれですか。
- レプリケーション元のバケットだけバージョニングを有効にすればよい
- バージョニングは無効にしておく必要がある
- 両方のバケットを同じリージョンに作成する必要がある
- レプリケーション元とレプリケーション先の両方のバケットでバージョニングを有効にする必要がある
分野3:高性能なアーキテクチャの設計
問12. 世界中の利用者に向けて、画像や動画などの静的コンテンツを低レイテンシーで配信したいと考えています。最も適したサービスはどれですか。
- AWS Direct Connect
- Amazon CloudFront
- Amazon EBS
- AWS Site-to-Site VPN
問13. Amazon DynamoDBのテーブルに対して読み取りが集中しており、応答時間をマイクロ秒単位まで短縮したいと考えています。アプリケーションの変更を最小限に抑えられる方法として最も適切なものはどれですか。
- Amazon RDSのリードレプリカを追加する
- テーブルをAmazon S3にエクスポートして読み取る
- Amazon DynamoDB Accelerator(DAX)を導入する
- DynamoDBのテーブルを別リージョンにコピーする
問14. EC2にアタッチする汎用SSDのEBSボリュームで、容量はそのままにIOPSとスループットだけを引き上げたいと考えています。最も適したボリュームタイプはどれですか。
- gp3
- gp2
- sc1(Cold HDD)
- インスタンスストア
問15. Amazon Auroraを使ったWebサービスで、参照系のクエリが増えて書き込み側のインスタンスの負荷が高くなっています。書き込み側への影響を抑えながら読み取り性能を上げる方法として最も適切なものはどれですか。
- ストレージの容量を増やす
- Auroraレプリカを追加し、読み取りをリーダーエンドポイントへ向ける
- データベースを1つのテーブルにまとめる
- バックアップの保持期間を延ばす
問16. 複数のAZに配置した複数のLinux系EC2インスタンスから、同じファイルを同時に読み書きしたいと考えています。最も適したストレージはどれですか。
- Amazon EBS(gp3)
- インスタンスストア
- Amazon S3 Glacier Deep Archive
- Amazon EFS
分野4:コストを最適化したアーキテクチャの設計
問17. 監査のために長期保管する必要があるログを、年に1回程度しか参照しません。取り出しに半日〜2日程度かかっても問題ない場合、ストレージコストを最も抑えられるS3ストレージクラスはどれですか。
- S3 Standard
- S3 Glacier Instant Retrieval
- S3 Standard-IA
- S3 Glacier Deep Archive
問18. 新しく立ち上げるデータ分析基盤で、どのデータがどのくらいの頻度で参照されるか予測できません。運用の手間をかけずにS3のストレージコストを最適化したい場合、最も適したストレージクラスはどれですか。
- S3 Glacier Deep Archive
- S3 One Zone-IA
- S3 Intelligent-Tiering
- S3 Standard
問19. 夜間にまとめて実行する画像変換のバッチ処理があります。処理は途中で中断されても再実行すれば問題なく、実行時刻にもある程度の融通がききます。EC2のコストを最も抑えられる購入オプションはどれですか。
- スポットインスタンス
- オンデマンドインスタンス
- Dedicated Hosts
- オンデマンドキャパシティ予約
問20. プライベートサブネットのEC2インスタンスが、NATゲートウェイ経由で同じリージョンのAmazon S3へ大量のデータを送っており、NATゲートウェイのデータ処理料金がかさんでいます。コストを抑える方法として最も適切なものはどれですか。
- NATゲートウェイをもう1台追加する
- S3用のゲートウェイ型VPCエンドポイントを作成し、ルートテーブルに関連付ける
- EC2インスタンスをパブリックサブネットに移し、パブリックIPアドレスを付与する
- S3バケットを別のリージョンに作り直す
解答と解説(全20問)
まずは正解の一覧です。答え合わせをしてから、間違えた問題の解説を読んでください。
問題1〜10の解説
問1の正解:B(S3バケットへの読み取り権限だけを持つIAMロールを作成し、インスタンスプロファイルとしてEC2にアタッチする) 問1を見る
EC2上のアプリケーションには、IAMロールをインスタンスプロファイル経由でアタッチするのが基本です。ロールが渡すのは自動で更新される一時的な認証情報なので、長期のアクセスキーをインスタンスに置いて管理・配布する必要がありません。Aはキーの漏えい・更新の手間が残り、Cはルートユーザーのキーを使う時点で最小権限に反します。Dは読み取りたい相手以外にも公開してしまうため論外です。
根拠:AWS公式ドキュメント
問2の正解:D(セキュリティグループはステートフルで、許可したインバウンド通信の戻りの通信は自動的に許可される) 問2を見る
セキュリティグループはインスタンス単位・許可ルールのみ・ステートフル、ネットワークACLはサブネット単位・許可と拒否の両方・ステートレスです。ステートレスなネットワークACLでは戻りの通信も明示的に許可する必要があるため、Aは逆です。Bの「拒否ルール」を書けるのはネットワークACLの方、Cの「インスタンス単位」はセキュリティグループの方です。
根拠:AWS公式ドキュメント
問3の正解:A(オリジンアクセスコントロール(OAC)を設定し、バケットポリシーでCloudFrontのディストリビューションからのアクセスだけを許可する) 問3を見る
CloudFrontからS3オリジンへのアクセスを制限する方法はOACとOAIの2つがあり、AWSは現在OACの利用を推奨しています(BのOAIはレガシー扱いで、SSE-KMSで暗号化したオブジェクトなどに対応していないため、新たに作る選択肢にはなりません)。OACを設定し、バケットポリシーでCloudFrontのサービスプリンシパルを該当ディストリビューションに限定して許可します。Cの静的ウェブサイトエンドポイントをオリジンにするとOAC・OAIは使えず、Dは誰でも直接読めてしまいます。
根拠:AWS公式ドキュメント
問4の正解:C(AWS Secrets Manager) 問4を見る
AWS Secrets Managerはデータベースの認証情報などのシークレットを保管し、スケジュールに沿った自動ローテーションを設定できます。ローテーションでは、シークレット側とデータベース側の両方の認証情報が更新されます。BやAはローテーションの仕組みを自前で作る必要があり、Aのユーザーデータはインスタンスから参照できるため認証情報の置き場所に向きません。DのCloudTrailはAPI操作の記録を取るサービスで、認証情報の保管には使いません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問5の正解:D(AWS WAF) 問5を見る
AWS WAFはHTTP(S)リクエストの中身を見てブロックできるWebアプリケーションファイアウォールで、SQLインジェクションの検出にも対応しています。保護対象としてApplication Load Balancer・CloudFront・API Gatewayなどに関連付けられます。AのGuardDutyは脅威の検出、BのInspectorは脆弱性の評価が役割で、リクエストをその場で止めるものではありません。CのネットワークACLはIPアドレス・ポート単位の制御なので、リクエスト本文のSQLまでは見られません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問6の正解:B(SCPは権限を付与せず、メンバーアカウントのIAMユーザー・ロールが使える権限の上限を定める) 問6を見る
SCPは権限を付与しない「ガードレール」で、メンバーアカウントのIAMユーザー・ロールが使える権限の上限を決めます。実際に操作するには、別途IAMポリシーで許可されている必要があります(Aは誤り)。SCPはメンバーアカウントのルートユーザーにも効きますが(Cは誤り)、管理アカウントのユーザー・ロールには影響しません(Dは誤り)。
根拠:AWS公式ドキュメント
問7の正解:C(別のAZに同期レプリケーションされるスタンバイが用意され、障害時にフェイルオーバーする) 問7を見る
単一スタンバイのマルチAZ配置では、別のAZに同期レプリケーションされたスタンバイが用意され、プライマリに障害が起きるとスタンバイへフェイルオーバーします。ポイントはスタンバイは読み取りトラフィックを処理できないことです(Aは誤り)。読み取り負荷の分散が目的ならリードレプリカを使います。スタンバイは同じリージョン内の別AZに作られるため、Bも誤りです。Dは逆で、マルチAZ配置は読み取り性能ではなく可用性を高めるための機能です。
根拠:AWS公式ドキュメント
問8の正解:A(可視性タイムアウトを、処理にかかる時間より長く設定する) 問8を見る
SQSでは、受信されたメッセージは可視性タイムアウトの間だけ他の受信者から見えなくなります。タイムアウトまでに削除されないと、メッセージは再びキューに見えるようになり、別の受信者が取得できます。既定の可視性タイムアウトは30秒なので、2分かかる処理では完了前にメッセージが再表示され、重複処理が起きます。処理時間に合わせて可視性タイムアウトを延ばすのが正解です。Bのメッセージ保持期間は、削除されなかったメッセージをキューに残しておく期間の設定で、処理中のメッセージが再表示されるタイミングとは関係ありません。Cのようにキューを作り直しても、可視性タイムアウトが既定の30秒のままなら同じことが起きます。Dのワーカー増設は、重複をかえって起きやすくします。
根拠:AWS公式ドキュメント
問9の正解:A(Auto Scalingグループのヘルスチェックに、Elastic Load Balancingのヘルスチェックを追加する) 問9を見る
Auto Scalingグループの既定のヘルスチェックはEC2のステータスチェックで、既定ではロードバランサーのヘルスチェック結果は無視されます。そのため、インスタンスが「running」のままならアプリが止まっていても置き換えられません。ELBヘルスチェックを有効にすると、ロードバランサーが異常と判定したインスタンスもAuto Scalingが置き換えるようになります。Cは可用性を下げるだけで、BとDは原因に対処していません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問10の正解:C(フェイルオーバールーティング) 問10を見る
フェイルオーバールーティングは、ヘルスチェックでプライマリが正常な間はプライマリへ、異常になったらセカンダリへトラフィックを向けるポリシーで、アクティブ/パッシブ構成に使います。Bの加重ルーティングは指定した比率で振り分けるもの、Dの位置情報ルーティングは利用者の所在地で振り分けるもので、障害時の切り替えが目的ではありません。Aのシンプルルーティングにはヘルスチェックによる切り替えの仕組みがありません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問題11〜20の解説
問11の正解:D(レプリケーション元とレプリケーション先の両方のバケットでバージョニングを有効にする必要がある) 問11を見る
S3のレプリケーションは、レプリケーション元とレプリケーション先の両方でバージョニングが有効になっていることが前提条件です。片方だけでは設定できません(A・Bは誤り)。クロスリージョンレプリケーションは名前のとおり別リージョンのバケットへ複製するもので、同じリージョン内で複製したい場合は同一リージョンレプリケーション(SRR)を使います(Cは誤り)。
根拠:AWS公式ドキュメント
問12の正解:B(Amazon CloudFront) 問12を見る
Amazon CloudFrontは、世界中のエッジロケーションを通じてコンテンツを配信するサービスです。利用者のリクエストは最もレイテンシーの低いエッジロケーションへ送られ、キャッシュがあればそこからすぐに返されます。AのDirect ConnectとDのSite-to-Site VPNは、オンプレミスとAWSをつなぐための接続サービスで、不特定多数への配信には使いません。CのEBSはEC2にアタッチするブロックストレージです。
根拠:AWS公式ドキュメント
問13の正解:C(Amazon DynamoDB Accelerator(DAX)を導入する) 問13を見る
DAXはDynamoDB専用のインメモリキャッシュで、マイクロ秒単位の応答時間が必要な読み取り中心のワークロード向けです。DynamoDBと互換性のあるAPIで使えるため、アプリケーションの変更を小さく抑えられます。AのリードレプリカはRDSの機能で、DynamoDBには使えません。BとDは応答時間の短縮にはつながりません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問14の正解:A(gp3) 問14を見る
gp3は、ボリュームサイズとは独立してIOPSとスループットを設定できる汎用SSDです。gp2はIOPSがボリュームサイズに比例して決まるため、性能を上げるには容量を増やす必要があります(Bは不適)。Cのsc1はアクセス頻度の低いデータ向けのHDDで、性能を上げる目的に合いません。Dのインスタンスストアは一時的なストレージで、EBSボリュームのタイプではありません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問15の正解:B(Auroraレプリカを追加し、読み取りをリーダーエンドポイントへ向ける) 問15を見る
Auroraでは、1つのDBクラスターに最大15個のAuroraレプリカを追加して読み取りを分散できます。読み取り専用の接続をリーダーエンドポイントへ向けると、クエリがレプリカに振り分けられ、書き込み側(プライマリ)の負荷を下げられます。Aのストレージ容量を増やしても、クエリを処理するインスタンスの負荷は分散されません。Cのテーブルの統合はスキーマ設計の話で、書き込み側に集中する読み取りはそのままです。Dのバックアップ保持期間は、復元できる期間を決める設定で、性能には関係しません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問16の正解:D(Amazon EFS) 問16を見る
Amazon EFSは、複数のEC2インスタンスから同時にマウントできるフルマネージドのファイルシステムです。リージョナル(推奨)のファイルシステムはデータを複数のAZに冗長化して保存するため、AZをまたいで共有できます。AのEBSは基本的に同じAZのインスタンスにアタッチして使うブロックストレージ、Bのインスタンスストアはそのインスタンス専用の一時ストレージです。Cはアーカイブ用で、ファイルを直接読み書きする用途には使えません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問17の正解:D(S3 Glacier Deep Archive) 問17を見る
S3 Glacier Deep Archiveは、年1回程度のアクセスを想定したアーカイブ向けのストレージクラスです。AWSの資料では、平均取り出し時間は9〜48時間、最小保存期間は180日とされています。Bの Glacier Instant Retrieval は四半期に1回程度のアクセスでミリ秒単位の取り出しが必要なデータ向け、CのStandard-IAはアクセス頻度は低いがすぐ取り出したいデータ向けで、今回の条件ではDeep Archiveよりコストが高くなります。AのS3 Standardは、ミリ秒単位のアクセスが必要で頻繁にアクセスするデータ向けの既定のストレージクラスで、年1回しか参照しないログの置き場所には向きません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問18の正解:C(S3 Intelligent-Tiering) 問18を見る
S3 Intelligent-Tieringは、アクセスパターンの変化に合わせてオブジェクトを自動でコストの低いアクセス階層へ移動するストレージクラスです。AWSはアクセスパターンが不明・変化する・予測できないデータに推奨しています(オブジェクトごとに少額の監視・自動化料金がかかります)。Bは1つのAZにしか保存しないため可用性が下がり、Aは取り出しに時間がかかるので分析の用途に合いません。Dは手動でライフサイクルを設計しない限りコストが下がりません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問19の正解:A(スポットインスタンス) 問19を見る
スポットインスタンスは、AWSの空きキャパシティを使うため低コストで利用できる一方、中断される可能性がある購入オプションです。AWSも「実行時刻に融通がきき、中断されても構わないアプリケーション」に向いた選択肢と説明しています。今回のように中断しても再実行できるバッチ処理はその典型です。Bのオンデマンドインスタンスは中断されない代わりに、スポットインスタンスより料金が高くなります。C・Dは特定の物理サーバーやキャパシティを確保するためのもので、コスト削減の手段ではありません。
根拠:AWS公式ドキュメント
問20の正解:B(S3用のゲートウェイ型VPCエンドポイントを作成し、ルートテーブルに関連付ける) 問20を見る
ゲートウェイ型VPCエンドポイントを使うと、インターネットゲートウェイやNATデバイスを経由せずにS3(およびDynamoDB)へ接続できます。ゲートウェイエンドポイント自体に追加料金はかかりません。ルートテーブルに関連付けるだけで、そのサブネットからS3への通信がエンドポイント経由になり、NATゲートウェイを通らなくなります。Aは料金が増えるだけ、Cはインスタンスをインターネットに近づけてしまい、セキュリティ面で後退します。Dのようにバケットを別リージョンに移しても、プライベートサブネットからの通信がNATゲートウェイを経由することは変わりません。
根拠:AWS公式ドキュメント
難易度・学習ロードマップ|正答数の目安と次にやること
正答数から見る次の一手
SAAの合否はスケールスコア(720以上で合格)で判定されるため、正答率に単純には換算できません。下の表は、あくまで本記事の20問を使った筆者の目安としてご覧ください。
| 正答数 | 今の状態 | 次にやること |
|---|---|---|
| 0〜9問 | サービスごとの役割がまだ整理できていない | 参考書に戻り、間違えた分野の章だけを読み直す。全部読み直す必要はありません |
| 10〜14問 | 基本は押さえているが、似たサービスの使い分けで迷っている | 問題集や模擬試験を解き、間違えた問題の「なぜ他の選択肢ではないのか」を説明できるまで繰り返します |
| 15〜20問 | 基本的な設計パターンは身についている | 本番と同じ65問・130分の模擬試験を時間を計って通してから、受験申込みに進むと安心です |
あわせて、間違えた問題の番号を「出題範囲と本記事の問題の対応表」に当てて、どの分野で落としたかを確認してください。たとえば問1〜6で3問以上間違えたなら、セキュリティ分野から復習するのが近道です。
おすすめの学習ステップ
筆者がSAAに合格したときは、参考書で全体像をつかんだあとは模擬試験形式の問題集をひたすら回すやり方でした。SAAは「どのサービスを選ぶか」を問う問題が中心なので、今回の20問で迷った選択肢があった場合は、その分野の問題を集中的に解くのが効率的です。教材の選び方はこちらにまとめています。
▼AWS SAAの学習教材12種類の比較はこちら▼
【AWS認定SAA】学習教材を全12種類解説!自分に合った勉強方法を見つけよう
▼UdemyのAWS SAA対策講座の比較はこちら▼
UdemyのAWS SAA対策講座おすすめ8選|CLF対策も含め全講座を受講して比較
問題演習の量をさらに増やしたい方には、オンライン問題集の「zero to one AWS認定試験実践トレーニング SAA編」もあります。販売元の公式サイトによると、全世界で30万人が受講したWhizlabs社の教材を日本語化したもので、本番と同じ65問の模擬試験7セットとセクション別の問題を合わせて、のべ700題以上を収録しています。
>> zero to one「AWS認定試験実践トレーニングSAA編」の詳細・お申し込みはこちら15問以上正解できた方は、模擬試験で一度時間を計って通したうえで、受験を申し込んでしまった方が結果的に早いです。
▼AWS認定試験の申し込み方法はこちら▼
【2026年版】AWS認定試験の申し込み方法|CLF・SAAなど全資格共通の予約手順を画像付きで解説
▼他の資格のWEB問題集・参考書はこちら▼
よくある質問
この20問だけで合格できますか?
足りません。本番は65問で、4つの分野からまんべんなく出題されます。この20問は「今の実力を測る」「弱い分野を見つける」ための物差しとして使ってください。そのうえで問題集や模擬試験を1つやり込むのが、遠回りに見えていちばん確実です。
本番の問題はもっと長いですか?
本番では、会社の状況や要件が数行にわたって書かれ、その条件に最も合う構成を選ぶ問題が多く出ます。本記事の20問は、要件の読み取りよりも「サービスごとの役割と使い分け」を確認することを優先して短めにしています。本番の長さに慣れるには、模擬試験形式の問題集が向いています。
CLF(クラウドプラクティショナー)を先に取るべきですか?
必須ではありません。SAAの受験に前提資格はありません。ただ、今回の20問で出てくるサービス名の半分以上に聞き覚えがない場合は、CLFの範囲から学び直した方が結果的に早いこともあります。AWS資格全体の順番はこちらで比較しています。
▼AWS認定資格全12種の比較・ロードマップはこちら▼
【2026年最新】AWS認定資格全12種を比較|難易度・レベル別ロードマップ
さいごに
AWS SAAの練習問題20問と、その解説をお伝えしました。
SAAは、公式の過去問が存在しないうえにAWSのサービスが次々と更新されるため、「どの教材の解説を信じるか」で仕上がりが変わる試験です。この記事では、すべての正解をAWS公式ドキュメントで確認し、誤答がなぜ違うかまで説明することで、暗記ではなく理解で解けるようにすることを意識しました。
15問以上正解できたなら、あとは模擬試験で仕上げて受験を申し込むだけです。SAA合格後の進み方が気になる方は、こちらも参考にしてください。
▼AWS SAAの勉強方法・合格までのロードマップはこちら▼
▼AWSエンジニアになるには?SAA取得後の実務の作り方はこちら▼
AWSエンジニアになるには?7資格取得者が実務までの順路を解説
最後までお読みいただきありがとうございました。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。試験の出題範囲・問題数・合格基準やAWSの各サービスの仕様は変更される場合がありますので、最新情報は公式サイトでご確認ください。


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